荏原製作所(以下:荏原)は、2024年より建設を進めていた、液体水素ポンプの実液試験設備を完備した製品試験・開発センター「E-HYETEC(イーハイテック)」の全面稼働を開始しました。
世界初、実スケールの液体水素ポンプ製品試験・開発センター 「E-HYETEC」の全面稼働を開始
~水素サプライチェーン構築に向け、商用スケールの試験体制を確立~
1. 背景とねらい
世界的な脱炭素化の流れの中、燃焼時にCO2を排出しない水素は、温暖化対策の切り札として期待されています。荏原グループでは、長期ビジョンに基づき、グループの技術・事業を活用した水素関連技術の社会実装に取り組んでおり、既に、液体水素昇圧ポンプや極低温リターンガスブロワなどの水素関連機器の開発・上市を進めています。
一方、これらの極低温水素関連機器をお客様に安全かつ安定的にご使用いただくためには、-253℃の水素実液を使った性能試験による品質確認が不可欠であり、商用スケールでの実液試験拠点の確立が急務となっていました。
2. 概要
「E-HYETEC」は、国内外で進む水素サプライチェーン構築に必要不可欠となる液体水素ポンプの社会実装を確実に遂行するため、液体水素を用いた製品性能試験や要素技術開発を行う拠点です。液体水素向けポンプの実液を用いた実スケール商用製品試験設備としては、本センターが世界初となります。
また、E-HYETECがある富津第二事業所に、極低温機器の製造・生産を担う新拠点「E-HYEFAB(イーハイファブ)」も併設しました。これにより、開発・試作からE-HYETECでの実液試験データのフィードバック、E-HYEFABでの組み立て、製品出荷までを富津エリアで完結させ、高品質な製品の安定供給と開発スピードの飛躍的な向上を実現します。
3. E-HYETECの詳細
■建物概要
| 施設名称 | 製品試験・開発センター「E-HYETEC」 (EBARA - Hydrogen Equipment Test and Development Center) |
| 所在地 | 千葉県富津市新富94-1(自社所有地/富津第二事業所内) |
| 敷地面積 | 約18,000㎡ |
| 建物面積 | 約2,800㎡ |
| 総投資額 | 約160億円 |
| 施設内容 | 液体水素ポンプ製品性能試験設備、関連要素技術開発設備 など |
| 工事着工 | 2024年1月 |
| 全面稼働日 | 2026年10月1日(2025年に一部試験設備は稼働開始済み) |
■施設の特徴と安全性
・実スケール・実液による確実な性能保証
実環境と同等の-253℃の液体水素実液を用い、商用スケール(実物大)での定格運転試験が実施可能です。実証データを迅速に獲得することで、開発を大幅に加速させるとともに、製品の圧倒的な信頼性と品質を担保します。
・高度な防災・監視体制
万一のわずかな漏洩も早期に発見する水素検知センサー、自動換気システム、集中監視システム等の多重防災設備を整備し、作業者や周辺環境に配慮した高水準の安全管理体制を維持します。
4. 今後の展開
全面稼働を開始したE-HYETECを荏原グループの水素関連機器の開発における中核拠点とし、国内外の企業やプロジェクトとの共創を深め、世界の水素サプライチェーン構築と、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて貢献してまいります。
ー 荏原グループについて ー
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づき、事業活動を通じて社会課題を解決し、持続可能な社会の実現と企業価値のさらなる向上を図っていきます。