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Japan

沿革

1920年~1940年代 荏原の基礎づくり

舶来品万能の時代に、ゐのくち式機械事務所としてスタートした荏原製作所は、社会や顧客の要請に応えるために、未知の領域にも「熱と誠」の精神で取り組んできました。そして、ポンプをはじめとして、送風機、冷凍機などの国内生産初となる製品を含め、数多くの製品を開発し、社会に供給してきました。

 

1912

ゐのくち式機械事務所を創業

畠山一清は、世界的に認められた井口在屋博士の渦巻きポンプの理論に基づいた優れた製品を世に広めるため、ゐのくち式機械事務所を興しました。

1914 日暮里に初めての工場を設置
1916

東京市下水道浅草田町ポンプ場向けに、記録的大型渦巻ポンプを受注

口径1140mmの渦巻きポンプという、当時では記録的な大型ポンプ。優に20tもあろうかというポンプを、クレーン設備もない小さな町工場で加工。フランジ面はタガネではつり手やすりを掛け、穴は手ボールであけるという状況で、組み立ても試験も現地で行うなど、苦心惨憺の末に完成しました。このポンプは『熱と誠』を象徴するモニュメントとして、荏原製作所羽田本社ビルに設置されています。

1920

株式会社荏原製作所設立

製造品目をゐのくち式ポンプ以外の製品も広く手がけるとした趣旨から、ゐのくち式機械事務所から荏原製作所に社名を変更しました。同時に、東京府荏原郡品川町南品川に我が国最初のポンプ専門工場である大崎工場を建設しました。

1921

商標を変更

荏原の「荏」を遠心ポンプの羽根車で囲ったデザインをコーポレートマークとしました。

ブロワ・ファンの製造開始。遠心ブロワ1号機を納入
1924

日本初の軸流ポンプが完成

1925

水道向けポンプの国産化を実現

国産ポンプの採用を訴え続けた結果、性能比較の機会を得た東京市淀橋浄水場で、外国製ポンプに引けを取らない性能を証明し、水道向けポンプの国産化を実現しました。

1930

国産初のターボ冷凍機を完成

1931 国産初の水道用急速ろ過装置を完成
1938

羽田工場を建設、本社および工場を羽田に移転

 

1941

川崎工場を建設

1945~54 戦後復興に尽力
インフラを支える企業として、復興に必要な食糧、鉄、石炭の増産に貢献。食糧増産用のポンプや製塩装置を大量に生産し納入したほか、農業用の大型ポンプを多数納入し、日本の戦後復興を支えました。

1950年代~1970年代 社会が求めた荏原の技術

日本の経済の復興、そして高度経済成長を迎え、顧客から求められる技術レベルの高度化に対して、荏原は、製品・技術の開発やコンプレッサ・タービン事業など技術導入による事業分野の拡大に取り組むことで、産業界からのニーズに応えてきました。また、荏原は、水道や下水道、雨水排水などの施設やごみ焼却炉などの住みよい社会に必要な社会インフラを支えるための製品や技術の開発にも取り組んできました。

1956

他社提携による技術導入

水処理装置に関して、米国インフィルコ社と折半出資のエバラインフィルコを設立。高圧ポンプ(横軸バレル型)に関して米国ボルグワーナー社バイロンジャクソン部と技術提携を行いました。

小型ポンプの標準化・量産化による拡販計画始動

小型ポンプを標準化による大量生産・大量販売という新コンセプトの標準ポンプを計画。1956年に一号機が完成し、その後多段ポンプ、水中ポンプなどシリーズを拡充しました。

1958 荏原グリスハイム(現・荏原電産の前身)を設立
1961  廃棄物処理プラント事業に参入
ストーカ式ごみ焼却炉1号機を納入し、廃棄物処理プラント事業に参入しました。
1963 吸収式冷凍機の1号機を受注
1964 海外進出・輸出拡大を本格化
輸出課の設置、戦後初の海外事務所をバンコクに設置するなど、貿易自由化の進みに合わせて海外展開を拡大させていきました。
荏原サービスを設立
アフターサービス強化のため、荏原サービスを設立。2000年に荏原テクノサーブに社名変更したのち、2012年に荏原製作所に吸収合併しました。
1965

藤沢工場を建設
藤沢工場の建設により、国内初の標準ポンプの量産体制を確立しました。翌年からは冷凍機の生産も開始し、現在は半導体関連装置など、さまざまな製品を製造しています。

1967 荏原工機(現・荏原風力機械の前身)を設立
1968 遠心ガス圧縮機、蒸気タービンに関して米国エリオット社と技術提携
石油精製及び石油化学向けコンプレッサ事業に参入

国産初、超臨界圧力用給水ポンプ納入

1973 荏原バイロン・ジャクソンを設立
原子炉用循環ポンプ分野へ進出しました。
1975 ブラジルに戦後初の海外生産拠点となるEbara Indústrias Mecânicas e Comércio Ltda. を設立

袖ヶ浦工場を建設
コンプレッサ・タービン事業の拡大に向け、千葉県袖ケ浦市に袖ヶ浦工場を建設しました。

1979 東南アジアにおける標準ポンプの生産拠点として、インドネシアにP.T. Ebara Indonesiaを設立
1981 ポンプ事業の北米拠点として、アメリカにEbara International Corporation を設立

1980年代~2000年代 社会に広がる荏原の技術

高度情報化社会を支える半導体の製造分野に取り組み、省エネルギー、環境負荷低減などの社会からの要請に応えた製品・技術の開発をするとともに、新興国の成長が世界経済の成長の原動力となる中、荏原の活躍の場は時代と共にグローバルに広がりました。

1984

現在のCIマークを策定
高度成長から安定成長へ移行し、社会構造が変化し始めました。荏原もその変化に対応すべく、古い慣習を改める構造改革を行い、企業イメージをリフレッシュするため、現在のCIマークを新たに策定しました。

無破砕ごみ焼却施設(TIF炉)1号機を納入
1985

精密・電子事業に参入
半導体業界向けの新規事業プロジェクトを開始。翌1986年には、ルーツ型ドライ真空ポンプ1号機を納入しました。

川崎工場を藤沢工場に統合
1987 吸収式(乾式)排ガス処理装置の販売を開始
1989 ヨーロッパにおける標準ポンプの生産拠点として、イタリアにEbara Italia S.p.A.( 現Ebara Pumps Europe S.p.A.)を設立
内部循環流動床ボイラ(ICFB)1号機を納入
1990 バンプめっき装置1号機を納入
1991 北米における精密・電子事業の拠点として、アメリカにEbara Technologies Incorporated を設立
1992 CMP装置1号機を納入
各種ボイラの生産拠点として、中国に青島荏原環境設備有限公司を設立
1994 荏原インフィルコと合併し、風水力機械/環境/精密・電子の3事業本部制に移行
ドイツにEbara Precision Machinery Europe in Germany を設立
1995 ベトナムにおけるポンプの生産・販売拠点として、Ebara Hai Duong Company Ltd.(Ebara Vietnam Pump Company Limitedの前身)を設立
1996  烟台荏原空調設備有限公司を設立
1997 精密・電子事業のサービス会社として、荏原フィールドテックを設立
台湾における精密・電子事業の拠点として、台湾荏原精密股份有限公司を設立
1999 中国における精密・電子事業の拠点として、上海荏原精密機械有限公司を設立
2000 汎用機械販売部門と荏原サービスを統合し、荏原テクノサーブを設立
米国エリオットを完全子会社化
2001 荏原九州を設立(熊本事業所の前身)
2002 気体機械部門を分社化し、荏原エリオットを設立
冷熱事業部門を分社化し、荏原冷熱システムを設立
2003 中国におけるAPIポンプの生産・販売拠点として、嘉利特荏原業有限公司を設立
2005 中国における大型・高圧ポンプの生産・販売拠点として、荏原博泵泵業有限公司を設立
2006 中国における標準ポンプの生産・販売拠点として、荏原機械(中国)有限公司を設立
2006 3カンパニー制に移行
2008 藤沢工場の標準ポンプ生産台数累計1500万台達成
2009 環境事業を再編成し、廃棄物処理プラント事業を荏原環境プラントに統合
2010 ポンプのグローバル製造拠点となる富津工場を新設、羽田工場の機能を移転
荏原エンジニアリングサービス(現 水ing )をグローバルな総合水事業会社とするため、三菱商事㈱、日揮㈱、荏原製作所の三社が提携
2011 藤沢工場のドライ真空ポンプ生産台数累計10万台達成
荏原エリオットと米国エリオットが経営統合
2012 荏原テクノサーブ、荏原由倉ハイドロテック、荏原環境テクノ北海道を荏原製作所に吸収合併
創業100周年

2010年代~現在 さらなる100年にむけて

アジアのみならず世界全体を支えるグローバル企業としてさらなる海外進出、技術開発をすすめ、次の100年も社会・産業・くらしを支えるため荏原は日々活躍を続けています。

2014 中東におけるポンプの販売・サービス拠点として、アラブ首長国連邦にEbara Pumps Middle East FZEを設立
2015 荏原エリオット コンプレッサ累計出荷台数1000台達成
インドネシアの回転機械のメンテナンス会社 PT.Turbindo Chikara Surya(現 PT.Ebara Turbomachinery Services Indonesia)を買収
ブラジルのポンプメーカThebe Bombas Hidraulicas S.A.(Ebara Bombas America do Sul Ltda.)を買収
2016 精密・電子事業30周年
熊本事業所に半導体製造装置の生産工場およびドライ真空ポンプのサービス工場を新設
コロンビアにおけるポンプ事業の拠点として、Ebara Bombas Colombia S.A.S.を設立

CMP装置出荷累計台数2000台達成

ベトナムにEbara Vietnam Pump Company Limitedのポンプ工場を新設
サウジアラビアにおけるポンプ事業の拠点として、EBARA PUMPS SAUDI ARABIA LLC を設立
2017 ブランドステートメントを制定
競争し、挑戦するマインドを通じて、「その先へ。更なる高みへ。」向かっていく、これからの荏原グループの企業姿勢を込めた「グローバルワンメッセージ」として、ブランドステートメントを制定しました。
南アフリカ共和国におけるポンプ事業の拠点として、Ebara Pumps South Africa (Pty) Ltdを設立
2018

ドライ真空ポンプ 藤沢工場累計出荷台数15万台達成

2019 藤沢事業所にドライ真空ポンプ自動化工場を新設

標準ポンプ 技術ブランド「eDYNAMiQ」を制定
長年培ってきた、多様な技術に込める想いをお客様に分かりやすくお伝えしたいという思いから、標準ポンプの技術をブランド化しました。

藤沢事業所に精密コンポーネント開発・イノベーションセンターを新設
2020 Spiber株式会社への出資と構造タンパク質素材の製造分野における業務提携
リージョナルフィッシュ株式会社との資本業務提携
北中米におけるポンプの販売・サービス拠点として、メキシコにEbara Pumps Mexico, S.A. de C.V. を設立

ブラジルで初めてソーラーポンプの販売を開始

ベトナムでノックダウンセンターの稼働を開始
海外市場での標準ポンプ事業の競争力を高めるため、ベトナムにて標準ポンプの製品組立を行うノックダウンセンターの稼働を開始しました
2021 トルコのポンプメーカVansan Makina Sanayi ve Ticaret A.Ş.とVansan Makina Montaj ve Pazarlama A.Ş. を傘下に持つ Çiğli Su Teknolojileri A.Ş.を買収
ドライ真空ポンプのオーバーホール工場稼働開始
EBARA Precision Machinery Europeは、ドレスデン(ドイツ)にドライ真空ポンプのオーバーホール工場を建設し、稼働を開始しました。
ドイツBoreal Lightとのスポンサーシップ契約を締結 ケニアでの水供給を支援

中国の合肥荏原精密机械有限公司 オーバーホール工場竣工

セルファイバとの共同研究開発を開始
CP水素関連事業プロジェクトを発足
CMP装置 F-REX300XA型を発表
2022 東京証券取引所市場第一部からプライム市場へ移行
荏原冷熱システム 冷却塔のエリミネータが米国LEED認証に適合 ー 国内メーカ初 -
CMP装置出荷累計3000台達成
エリオットグループが新たなFlex-Op水素圧縮ソリューションを開発
ドライ真空ポンプ 藤沢工場累計出荷20万ユニット達成

ロケットのエンジン用電動ポンプの開発に着手

ケニアに拠点を設立
カナダ及び米国の産業ポンプ・ミキサーメーカ6社を傘下に持つHayward Gordon Holdings, L.P.を買収

荏原グループの技術人材マップ・技術元素表を公開

Hayward Gordon L.P.を買収
2023 対面市場別組織への移行に伴い、建築・産業、エネルギー、インフラ、環境、精密・電子の5カンパニー体制とする
世界初の液体水素昇圧ポンプの開発に成功
中国における地域統括会社として、荏原(中国)有限公司を設立
北欧に拠点を設立

液体アンモニア用キャンドモータポンプを開発

世界初の水素を燃料とした吸収冷温水機を開発

2024 荏原環境プラント ごみ処理施設・エネルギープラントの受注実績数500件を達成

液体アンモニア用キャンドモータポンプの実液を用いた運転に成功

インドネシアに新たにサービスセンターを開設
液体水素ポンプの実液試験設備を完備した世界初の実スケール商用製品試験・開発センターを新設

インバータ内蔵PMモータ搭載ポンプを発売

ロケットエンジン用電動ターボポンプの極低温流体試験に成功

荏原製作所 熊本工場新生産棟(K3棟)が竣工