高橋 美樹

工場に設置されているカメラやセンサー等を活用して、製造現場の作業者の姿勢や動作を把握し、その情報を基に身体にかかる負荷を評価するアプリの開発など、作業者の安全と作業効率を改善するためのソリューションを開発しています。こうした仕組みを活用することで、負荷の高い作業や効率の低い業務の改善などにつながります。私はもともと、自動車会社で画像処理・AI技術を活用した工場向けシステムの開発に携わっていました。具体的には、車の外観検査や人の作業分析などの自動化技術開発です。その経験を活かし、荏原でもカメラ情報を活用したソリューションの開発に携わることとなりました。

私たちの所属するデータストラテジーチームは、中途入社が多く、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーがいます。荏原の中でも異色の組織であり、その中で働くのは大きな魅力ですね。新しい知識の吸収にもプラスになっています。また、製造現場にテクノロジーやAIを取り込むケースは増えていますが、その中には業務の一部を自動化することが目的のものも少なくありません。荏原では、あくまで人の能力を高めるためにこれらの技術を活用しており、人間を中心としたサービスの構築を目指しています。その考え方には共感することが多く、やりがいにつながっていますね。

多くの方にとって、荏原は「歴史あるインフラ企業」という、どちらかといえば古く固いイメージの会社だと思います。しかし実際に働いてみると、新しいことにたくさん取り組んでいて、役員から現場まで、新技術や新システムの活用にも寛容な社員が多いと感じます。ときどき「寛容すぎるのでは？」と思うほどですね（笑）。その分、いろいろなチャレンジができるのではないでしょうか。また私個人としては、製造現場の問題をストレートに解決するだけでなく、その問題の奥底にある作業者の心理的背景や無意識の癖まで分析して、より斬新なDXソリューションを提案したいですね。そのために、心理学や行動経済学、UXデザインなどの学びを深めていきます。