荏原製作所(以下:荏原)は、ドライ真空ポンプ「EV-H型※1」およびプラズマ式排ガス処理装置「ELF型※1」の新製品を2026年から量産開始し、順次発売いたします。
なお、両製品は、本日より東京ビッグサイトで開催している「SEMICON Japan2025」で実機およびパネル展示しています。
荏原製作所(以下:荏原)は、ドライ真空ポンプ「EV-H型※1」およびプラズマ式排ガス処理装置「ELF型※1」の新製品を2026年から量産開始し、順次発売いたします。
なお、両製品は、本日より東京ビッグサイトで開催している「SEMICON Japan2025」で実機およびパネル展示しています。
半導体製造技術の進化やデバイスの3次元化、微細化に伴いALDやCVDなどの成膜装置に付帯するドライ真空ポンプには、複雑な形状を均一に成膜するため、大流量のガスを処理し、安定稼働を実現するプロセスカバレッジが求められています。
今回発表した「EV-H型」は、従来機種における小型・省エネルギー性能を踏襲したまま、大流量ガスへのさらなる対応や、独自の生成物堆積を防止する機能により、副生成物に対する耐久性能を従来機種と比較し大幅に向上させています。
さらに、従来から開発を進めている故障予知システムや、ポンプの各種データを収集することでユーティリティ使用量を可視化するシステムなど、DXを駆使した機能の搭載も計画しています。
半導体製造プロセスではさまざまな特殊材料ガスが使用されており、プロセスガスの無害化処理は、従来、化石燃料の燃焼エネルギーを用いた分解方式が一般的でした。しかし、CO2をはじめとした温室効果ガス排出抑制などの対策が求められる中、化石燃料に依存しない代替処理技術が必要とされています。
そこで、「ELF型」は高性能プラズマリアクターを採用することで、化石燃料を一切使用しないため、CO2排出を大幅に低減し、電力のみでPFC※2(CF4、NF₃)などの温室効果ガスを高効率に分解することが可能となりました。また、独自のプラズマリアクター構造によって大気汚染や温暖化の原因となるNOx排出を抑制し、より環境負荷の少ない処理を実現します。
荏原は今後も、お客さまの期待に応える技術で課題に挑戦し、多様化する半導体業界のさらなる発展と、長期ビジョン「E-Vision2030」で掲げる「進化する豊かな生活づくり」に貢献していきます。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。
ご参考:SEMICON Japan2025に出展(2025年12月11日付 当社ニュースリリース)
※1文中の「○○○型」の表示は当社の機種記号です。
※2 パーフルオロカーボン類(PerFluoroCarbons)の略。地球温暖化の原因となるフッ素系温室効果ガス(F-gas)の一種であり、京都議定書で削減対象とされているガスのうちの1つ。