荏原製作所(以下:荏原)が協賛している国際真空科学技術連合 (以下:IUVSTA)が9月に開催した「第23回 真空に関する国際会議(以下:IVC-23)」にて、IUVSTA EBARA Award(以下:本アワード)が実施され、IIT & Politecnico di Torino(イタリア技術研究所とトリノ工科大学)のMattia Bartoli博士が受賞されました。
第3回 IUVSTA EBARA Award受賞者が決定
1.背景
IUVSTAは、真空や表面科学が関連する分野の研究開発、教育、技術開発および国際会議のサポートを行っており、真空・表面に関する最大規模の国際会議「真空に関する国際会議(IVC)」を3年おきに開催しています。
本アワードは、IVCに合わせて2019年より実施しており、今回が3回目の開催となります。
半導体をはじめとした先端産業における真空技術の重要性が高まっている中で、真空分野における技術向上に貢献することを目的に、環境負荷低減に寄与する真空分野の技術・研究開発を行う若手研究者や技術者を表彰しています。
2.概要
審査は、世界各国からの応募に対し、論文や学会等での発表、履歴書などの学術的実績および、真空科学における研究成果が環境問題のソリューションに具体的に貢献しているかの2つの観点から実施されました。
本アワードを受賞したMattia Bartoli博士は、化学的水素貯蔵に不可欠な多層プラットフォームを構築するために、プラズマ強化スパッタリングという革新的な真空技術を用いた高性能な触媒の製造を研究しています。本研究成果は、水素エネルギーの効率的な貯蔵・利用を大きく前進させ、環境問題の解決に直結する極めて重要な貢献であることが受賞理由となっています。
なお、Mattia Bartoli博士には、副賞として賞金3,000ユーロが贈呈されたほか、IVC-23での講演を行っていただきました。
3.今後の展開
次回は、2028年にポルトガルで開催されます。荏原は今後も、真空分野における技術向上に貢献するとともに、次世代を担う研究者や技術者の育成も支援してまいります。
ー 荏原グループについて ー
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。
ご参考:
学術分野における真空技術の発展に貢献「IUVSTA EBARA Award」を実施(2025年7月25日付 当社ニュースリリース)
IVC-23 EBARA Award受賞ページ