開発・設計
香島 正実

担当している業務について
私たちが出す家庭ごみはごみ焼却場に運ばれて焼却処理されますが、そのごみ焼却場の中心機器である「ごみ焼却炉」の設計業務を行っています。ひと口にごみ焼却炉といっても、地域や施設によって燃やさなければならないごみの量や性状には違いがあります。そこで私たちは、ごみ焼却炉ごとに必要な設計計算を行って機器のスペックを決定し、その機器を作るための製作図を作成していきます。完成後には、正常に稼働するかの検査を行うほか、現地納入されてからも現地での試運転業務を担当します。「装置・機器設計課」という名前の部署ですが、設計して終わりではなく、色々なフェーズの仕事ができるので、大変ですがとてもやりがいがありますね。
スキル習得の仕方やほかの社員とのノウハウ共有について
現場ではどうしても大なり小なりのトラブルが発生します。その中で、過去の大きなトラブルについては水平展開され情報共有がなされています。また、若い社員もどんどん入ってきていますので、大きなものから小さなものまで、さまざまなトラブルが起きても誰でも対応できるよう、ストーカ式焼却炉に関するトラブルシューティングを作成しました。多種多様なパターンを網羅できるよう、これから随時拡充していくつもりです。また近年は、設計の自動化も進めています。設計業務では、ロジックで整理できるものは整理し、それを自動化させることによって設計期間が短縮され、省力化につながるほか、短縮によって生まれた時間を新しい技術の開発に充てることができています。
これからやりたいことや、若い人たちへのメッセージ
新型コロナウィルスにより働き方が激変したように、何かしらのきっかけやゲームチェンジャーの出現によって、現在の常識が10年後には非常識になっていることもあり得ます。ごみ焼却炉についても、いずれはごみをほとんど燃やさずリサイクルする世界になっているかもしれません。そうした中で、固定概念にとらわれず柔軟にチャレンジできる人と一緒に仕事がしたいですね。自分の専門分野だけに固執し過ぎると、なかなかブレイクスルーは生まれないと思います。私自身も、機械的アプローチがだめなら化学的に、それでもだめならバイオや制御、AIを駆使するなど、視野が広く柔軟な技術者を目指していきます。荏原には、研究開発したいテーマを自由応募できる制度があるなど、自分で考え、やりたいことをやらせてくれる環境があります。若い方にとってきっと魅力ではないでしょうか。