生産技術
市田 基

担当している業務について
「肉盛溶接」という技術の研究開発や検証を行っています。肉盛溶接とは、ある金属部品(母材)の上に性能の高い金属や同一種類の金属を溶かしてコーティング(肉盛)することで、母材の性能を向上させたり、劣化や欠損した母材を補修したりという効果があります。私は主に、適切な肉盛溶接の条件や使用する材料ごとの比較といった検証をしています。前職ではモータの溶接管理などを担当しており、もっと溶接を勉強し、この技術を突き詰めたいと考えました。そこで多くの溶接やその検証を行っている荏原製作所に転職し、現在の業務へと至ります。
スキル習得の仕方やほかの社員とのノウハウ共有について
EMTACに来て印象的だったのは、過去に行ったさまざまな溶接について、実施した条件や結果などのデータを事細かに残していたことです。このデータにより、これまでの事例を次の溶接に役立てることができます。もちろん私自身も、1つ1つの検証を記録し続けることを心がけています。そのほかスキル習得に関しては、まず上長との相談や専門書・論文の確認を通して知識を取得し、実際にその現象を見る、自身で装置を動かすなどを通して、より明確に理解していくことを心がけています。業務内容に近い範囲で資格がある場合は、資格の教科書を使って覚えていくようにしています。
これからやりたいことや、若い人たちへのメッセージ
荏原の良さは「技術」を大切にしていること、そしてそれを社内外に発信していることではないでしょうか。「荏原グループ技術元素表」はその代表例ですし、私も元素表を見てここに入社したいと思いました。ものづくりの会社で働く人にとって大きな魅力であり、これからもその姿勢は変わって欲しくありません。そうした環境の中で、私自身これからも知識を磨き続けたいと思っています。たくさんの内容をすぐに理解できるような器用さはありませんが、溶接関連の知識を深め、その考え方を応用して、さまざまな製造の問題点を解決できるようになりたいですね。同じように意欲を持った若い方が増えるとうれしいです。