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エバラ時報No.187

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遠心ポンプ羽根車の振動に関する実験的研究

エバラ時報 No. 187 p. 3 郭 士傑ほか

遠心ポンプの動的強度設計に基礎的資料を提供するために、複雑な流体加振力を受ける羽根車の振動について実験的に調べた。ケーシング内の水は振動に対して大きい付加質量効果をもつことを示すと共に、理想的な条件で求められた動静翼干渉による共振の条件が満足されなくても、実機では共振が発生することを明らかにし、節直径モードの共振が励起されるとき、周方向に伝搬する進行波が形成されることを確認した。更に、動静翼干渉による羽根車の振動は大流量時に大きいことと、大流量時に周波数領域でサイドピークが励起され、サイドピークの周波数と羽根車の固有振動数が一致するときにも共振が発生することを明らかにした。

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クリーンルームにおける空気清浄 −UV/光電子法による局所空間の超クリーン化−

エバラ時報 No. 187 p. 10 藤井敏昭ほか

今後、LSIの集積度が増すごとに清浄度への要求が高まるので、制御すべき汚染物質の拡大、コストアップなどの課題が生じる。求められる清浄空間は、適用先などに対応して汚染物質が適切に除去されたものである。このような点で、今後必要とされる空気清浄技術はSiウエハなどの基板表面をいかにクリーンに保つかの観点が重要になる。光を用いたクリーン化技術としてのUV/光電子法や光触媒を用いる方式は、種々の特長を有し、本方式によるクリーン空間に基板を収納すると、基板表面への汚染物質の付着を防止できることから、利用分野(用途)によっては有効な新規クリーン化方式になると期待される。

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浮上ろ材を用いた生物膜ろ過法による下水の高度処理

エバラ時報 No. 187 p. 19 佐久間博司

浮上ろ材を用いた生物膜ろ過法による二種類の窒素除去プロセスについて検討するため、パイロットプラントによる下水の高度処理実験を行った。一塔型窒素除去プロセスは、ろ材充填層に散気管を設置することにより一塔の中で硝化と脱窒の機能を分担でき、LV25〜50m/dでのT−N除去率は70%前後であった。本プロセスは下水二次処理向けの好気性ろ床と同等の通水速度で窒素除去が可能でる。一方、浮上ろ材充填嫌気性ろ床と好気性ろ床を組合せたプロセスは、嫌気性ろ床下部に貯留した汚泥を脱窒に利用することで、T-N除去率70%前後の安定した窒素除去性能が得られた。本プロセスは既設の好気性ろ床にも適用が可能である。

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連続反応器による有機物の超臨界水酸化挙動

エバラ時報 No. 187 p. 27 佐藤弘一ほか

反応器内部を目視観察可能な超臨海水反応装置を用いて、イソプロピルアルコール、ヘキサン及びビフェニル溶液の超臨海水酸化挙動を調べた。イソプロピルアルコールは安定した連続酸化挙動を示し、反応器温度維持のための有効な補助燃料であることが確認できた。空気比1.1においてもCO、NO、NO2、すすを発生せずに高分解率連続反応が維持できた。投入空気量を空気比1.8以上とした場合、断続的な火炎を伴う酸化反応が進行することが確認された。この火炎発生はイソプロピルアルコール特有の現象ではなく、ヘキサン、ビフェニル溶液でも同じく確認された。

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浄水処理に使用した膜の汚染物質に関する研究(1)−膜汚染物質構成成分とそのろ過抵抗の評価−

エバラ時報 No. 187 p. 36 貝谷吉英ほか

北浦湖水を原水として使用した膜の汚染状態の解析を行った。膜から汚染物質を抽出して構成成分の分析を行ったところ、TOCに代表される有機物、マンガン、鉄、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカの存在が認められた。TOC成分とマンガンの付着量はほかの成分よりも1桁高く、この二つが量的には重要な汚染物質であったが、ろ過抵抗を支配しているのは有機物であると考えられた。また、汚染膜抽出液には原水中に含まれるみかけの分子量6000dalton以下の五つのクロマトグラムピークのほかにボイド成分が存在し、タンパク質、多糖類、フミン物質などが含まれていると考えられた。

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浄水処理に使用した膜の汚染物質に関する研究(2)−汚染膜の薬品洗浄方法に関する検討−

エバラ時報 No. 187 p. 44 貝谷吉英ほか

北浦湖水を原水として使用した膜の薬品洗浄方法に関する基礎的検討を行った。浄剤には、シュウ酸、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、酵素、市販洗剤などを使用した。本実験に使用した汚染膜では、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、水酸化ナトリウムが膜の透水性能の回復に効果的であった。多くの洗浄試験で、洗浄水温と洗浄効果とは比例していたが、1%−次亜塩素酸ナトリウム+4%−水酸化ナトリウムによる洗浄が低水温(5℃)でも良好な洗浄回復性を示した。また、間欠浸漬洗浄のような洗浄液を膜表面に塗布する程度の洗浄液供給方法でも十分な洗浄時間をとることにより良好な洗浄効果を得ることができた。

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浄水処理に使用した膜の汚染物質に関する研究(3)−前塩素処理の膜汚染制御効果−

エバラ時報 No. 187 p. 49 貝谷吉英ほか

北浦湖水を原水として前塩素処理による膜汚染抑制効果を検討した。前塩素処理を行った膜の平均膜差圧上昇速度は行わない場合の1/10以下であり、前塩素処理よる著しい膜汚染抑制効果が確認されたことから、水道原水の膜処理において微生物による膜汚染が生じると考えられた。また、熱分解GC-MSにより汚染有機物の構成成分を評価したところ、その熱分解生成物には、ヒドロキシプロパノン、アセトニトリル、アセトアミド、ベンゼン、フエノールなどが認められ、本実験における有機性の汚染物質としては、フミン物質のほかに、多糖類、タンパク質、アミノ糖が含まれていると考えられた。

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直結給水ブースタポンプウォールキャビネット形

エバラ時報 No. 187 p. 55 八木 薫

直結給水ブースタポンプウォールキャビネットの新形としてPND型を開発し、製品化した。この新形の特長は、高効率モータ、ボールバルブと逆止め弁の一体化及び、フロースイッチレス制御による小水量停止を実現したことで、省スペース化が図れ、従来機の66%と小形化を達成した。メンテナンスについては、従来機と同様、正面から行える。また、保護機能を充実させたことで、損傷にいたって、部品交換を要するような事態を減らすことができる。その他の特長として、低騒音化、屋内屋外兼用設置形、省エネルギーなど従来機の機能を継承している。

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回転リングに延性材料を使用したドライガスシール

エバラ時報 No. 187 p. 61 竹内崇雄ほか

ドライガスシールはガス圧縮機の軸シールとして広く用いられているが、回転リングであるメイティングリングに焼結材料を使用しているため、運転中に突然破壊しガス圧縮機に致命的な損傷を与えることがあった。そのため当社では延性材料をメイティングリングに使用したドライガスシール(商品名NF9)を開発し製品化した。最新の表面改質技術であるダイナミックイオンビームミキシング法で形成した窒化チタン膜で延性材料の摺動特性を改善するとともに、リングの変形を最小とする設計技術を確立し、従来のドライガスシールと同等の性能をもちながら脆性破壊しないドライガスシールを開発した。圧縮機の差別化された技術として積極的に採用していく。

モジュラーアイスジェネレータ

エバラ時報 No. 187 p. 67 久保勝弘ほか

夏期における電力負荷の昼夜間の需給調整が強く求められているなか、冷凍空調分野では、蓄熱、中でも氷蓄熱が有効であるとして、氷蓄熱システムの採用事例が増えている。古くから蓄熱の有効性を認識してきた当社では、水蓄熱から氷蓄熱に至る熱源機械を送り出してきたが、本報告に示すモジュラーアイスジェネレータは、ダイナミック方式の氷蓄熱システムの熱源機で、小形化されたモジュールを組み合わせて省スペース化を図り、省エネルギー化に努めて、深夜電力の利用を含めてランニングコストの低減に寄与している。冷媒はオゾン層破壊係数ゼロのHFC-134aであり、温暖化の制御を含めた総合的な地球環境保全に寄与するものとなっている。

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バルブ付きターボ分子ポンプの開発

エバラ時報 No. 187 p. 76 山本重一ほか

ターボ分子ポンプと排気すべきプロセス室との間には通常、圧力調整弁と締切弁が設けられており、これら各弁に附属の駆動機構も含めると、従来の弁とポンプの設置容積はかなりの部分を占めることになる。このたび開発したバルブ付きターボ分子ポンプは、従来のターボ分子ポンプに、圧力調整弁と締切弁の両機能を兼ね備えた弁を一体化したものである。これにより、従来排気系に対して実効排気速度を大きく改善することができ、かつ、弁とポンプを含めた全体がコンパクトに構成されて、一層の簡略化と省スペース化を図ることができる。各種試験の結果、信頼性あるバルブ付きターボ分子ポンプを製品化することができた。

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立形ガスタービン駆動によるポンプ機場(板橋排水機場、三宝下水処理場)

エバラ時報 No. 187 p. 82 久保田力ほか

立形ガスタービンを駆動機としたポンプ機場を紹介する。板橋排水機場は河川内水排除を目的とした、一床式立軸軸流ポンプ駆動用として、また三宝処理場高段ポンプ場は都市雨水排水を目的とした、二床式立軸斜流ポンプの駆動用として立形ガスタービンが採用された。立形ガスタービンの採用により建設コストの縮減、信頼性の向上、環境への負荷を考慮した設備として導入効果が発揮されている。

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浄水発生土の有効利用 −西谷浄水場納入−

エバラ時報 No. 187 p. 87 木村直人ほか

園芸土利用を目的とした、浄水発生土の処理プラントを横浜市水道局西谷浄水場に納入した。設備はフィルタープレス、破砕機、乾燥機等の機器で構成されている。フィルタープレスはろ過面積950m2の国内最大級の長時間型脱水機で、脱水性を高めるために圧搾機構を有している。破砕機は乾燥ケーキの粒径調整を目的とし、その破砕方式は円筒状スクリーンと縦軸回転翼によるものである。また、乾燥機は熱効率が良く、維持管理が容易な流動層乾燥機を採用している。処理プラントは、設備稼働後ほぼ2年を経過し順調な稼働を続けている。また、乾燥ケーキは園芸土として全量が有効利用されている。

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藤沢工場第二発電所の制御システム

エバラ時報 No. 187 p. 92 宇須井章ほか

1999年6月に独立発電事業者として営業運転を開始した当社藤沢工場第二発電所は、ガスタービンと蒸気タービンから構成されるコンバインドサイクル発電で、DSS運転で運用している。この発電所の起動、停止は自動シーケンスにより行われ、ガスタービン発電の、同期投入から全出力まで立ち上げるのに要する時間は約50分、全出力からガスタービン発電の解列まで立ち下げに要する時間は約30分であった。

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